半坪ビオトープの日記

長谷寺、仁王門


打吹城跡のある打吹山の西麓、八幡神社より打吹山の近くに天台宗打吹山長谷寺がある。
境内は打吹山山腹、打吹城越中丸跡近くの斜面にあるので、300mほど山に分け入る感じで上っていく。

石段と坂道を上っていくと、参道の左手十数mのところに何やら建っている。よく見ると、足下に不動堂との表示があった。

しばらく進むと今度は右手に「荒尾氏廟所」の案内板があった。鳥取池田藩の家老職を勤めた荒尾氏はほぼ江戸時代を通じて倉吉を領していた。この廟所には、初代嵩就から十代直就までの領主が祀られているという。

黄色いウマノアシガタの花などが咲き乱れる草っ原を越えて、なおも進むと薄暗い急な坂道の右手に長谷寺の庫裡が垣間見えた。

先を見上げると、懸造の長谷寺本堂のたくさんの柱が目に入る。

回り込んで一段と高い境内に上がると、古めかしい仁王門が建っている。延宝8年(1680)建立の間口三間、奥行二間の入母屋造の八脚門で、県の保護文化財に指定されている。屋根は何回か葺き替えられているようだ。

仁王門の左隣に「赤仏」という真っ赤に彩られた仏様が祀られているが、由来は分からない。

仁王門の向いには新しい鐘楼が建っているが、その右手奥に同じような姿の古い鐘楼も建っている。長谷寺本堂内にはかなり古い梵鐘も保存されているがそれとは違う。

新しい鐘楼のすぐ右手には、小さな身代わり地蔵菩薩を安置している建物がある。

仁王門をくぐると正面に本堂があるが、その参道の右手にもいくつか石仏が並んでいる。一番右には弁財天が祀られている。狛犬があるのは、神仏習合の名残であろう。