半坪ビオトープの日記

出雲大社常陸分社


笠間市の西のはずれ福原に、出雲大社常陸分社がある。平成4年に出雲大社より大国主命の分霊を勧請した新しい神社である。
この大鳥居は、近くに採掘場がある稲田みかげ石で造られ、高さが約11m、笠木が約14mと、明神鳥居形式としては日本最大級である。

日が沈み休まる「日隅宮(ひすみのみや)」と称される出雲大社から、大国主大神の子である建御名方大神が鎮まる諏訪大社を通り、その延長線上の日が生まれる常陸の国の笠間市を選んだだけのようだ。
拝殿は、諏訪大社本宮の脇拝殿様式を取り入れている。正面の大注連縄の重さは6トンある。

常陸の国には一宮として鹿島神宮がある。鹿島神宮の祭神は、天孫降臨に先立ち出雲の国譲りを導いた、武甕槌神(たけみかづちのかみ)であり、藤原氏氏神である。常陸の国は、出雲の国と同じく、大和朝廷にとっては重要な土地柄であって、昔より鹿島神宮が祀られているのだから、出雲大社の分社を祀る必要はないのにと思われる。しかし実際に分社を造ったのは、宗教法人の出雲大社教なのだから、とやかくいう筋合いはない。

拝殿内にある大国主大神の神像は、日本最大級といわれる。出雲一刀彫藤井孝三作で、右手には小さな少名彦那命が彫られている。

本殿は、出雲大社本殿と同じ「大社造り」で造営されている。

大社造りとは、縄文時代の巨木信仰に基づくもので、中心に心御柱という太い柱がある。

境内に龍蛇神社がある。大国主大神の使い神としての龍蛇神を、火難・水難の守護神として祀っている。