半坪ビオトープの日記


平磯海岸に沿う台地には100基を超える三ツ塚古墳群があり、海岸から数キロ離れたところに虎塚古墳がある。平磯海岸の北、磯崎の岬上の台地の上に酒列磯前(さかつらいそさき)神社がある。「文徳天皇実録(879)」によれば、創建は斉衡3年(856)である。中世には廃絶し社殿もなくなっていたが、近世になって水戸藩徳川綱條により再興された。この一の鳥居の辺りがもともとの社地だとされ、小さな小社が建てられている。

二の鳥居には、昭和の名人石工、飯塚平吉が彫った狛犬が鎮座している。

鳥居の先左側に天満宮など五つの境内社が並んでいる。左から稲荷神社、菅原道真を祀る天満宮香川県金刀比羅宮の分社で金毘羅を祀る事比羅神社、木花咲耶媛命を子安神として祀る冨士神社、水神である罔象女神(みつはのめのかみ)を祀る水神社と並ぶ。

その先に、徳川斉昭が腰掛けたという腰掛け石がある。

主祭神少彦名命(すくなひこなのみこと)で、医薬・醸造海上安全・豊漁・学問の神として広く信仰を集めている。大洗磯前神社大己貴命(おおなむちのみこと)の分霊を配祀して、2社で一つの信仰を形成している。拝殿の左に建つこの建物は、斎館である。