半坪ビオトープの日記


白浜神社の裏には白浜海岸があり、伊豆半島最大の白浜大浜海水浴場が右手(南)に続いていて、冬でもサーファーが集まっている。

砂浜の左手は岩場となっていてクロマツが海風に耐えて突っ立っている。大きな大明神磐(岩)の上には鳥居が立ち、岬の先端との間に注連縄が張られている。

白浜神社の例大祭は10月下旬に行われる。前夜祭の火達祭(ひたちさい)は、神社裏の海岸で行われる伊豆随一の火祭りで、伊豆の島々の后神達や御子神達に三島大神の祭典を知らせる合図の祭りである。かつては境内裏の火達山山上の火達野という場所(火達山祭祀遺跡)で行い、島々からもこれに応えて焚き合わせを行ったといい、伊豆諸島から神々を迎える神事といえる。
尖った島は御蔵島だろうか。鳥居の間から伊豆諸島がいくつか見える。

例大祭の日には三番叟の演舞や白浜太鼓の実演が行われる。
後夜祭の御幣流祭(おんべながしさい)は、拝殿裏の海浜に幣串1本を立て、神饌を供して伊豆諸島を遥拝し、大明神磐から海中に十本の幣串と供物を投げ入れ、諸島へ神々を送る神事である。岬の先端側には石碑も建てられているが、残念ながら逆光で読み取れない。

岩場にはイソギク(磯菊、Chrysanthemumu pacificum) が咲いていた。千葉県から静岡県の太平洋岸の崖に群生する、高さ20〜40cmの多年草で、花期は10〜11月。葉には浅い切れ込みがあり、葉裏は銀白色で覆輪のように見える。

野生のツワブキ(石蕗)も咲いていた。キク科ツワブキ属のツワブキ(Farfugium japonicum)は常緑多年草で、日本、台湾、中国に分布する。太平洋側では福島県以南、日本海側では石川県以南の海岸に自生する。
今回は行かなかったが、ロープウェイで上る寝姿山にはツワブキの群生地がある。

この小高い丘が拝殿裏の火達山であり、この丘の向こう側に大明神磐がある。辺りにも枯れたビャクシンの大木が立っている。