半坪ビオトープの日記


本社の左側に境内社の八千戈(やちほこ)神社が鎮座している。造営は本社に次いで行われ、本殿中・両社本殿に次ぐ大きさである。入母屋造銅瓦葺で、朱塗極彩色を施す。
主祭神として、八千戈命(神部神社大己貴命大国主の命)を祀る。相殿神として、明治6年以降合祀された、浅間神社末社九社、大歳御祖神社末社三社、麓山神社末社三社の神々なども祀っている。明治の神仏分離により八千戈神社と改められた。
八千戈命は、様々な苦難を乗り越えたことから開運の神、武道など必勝の守護神として信仰を集めている。

入口脇にはひょうたんをぶら下げた絵馬が沢山掲げられている。この瓢箪は、徳川家康が愛用して戦勝に導く開運をもたらしたことから勝瓢(かちふくべ)と呼ばれているものである。

もと摩利支天社と称し、徳川家康の念持仏たる摩利支天を祀るため、徳川家をはじめ幕府が殊に崇敬を尽くし、社殿は壮麗を極めている。

唐門格狭間の「麒麟」の彫刻も絢爛豪華である。ほかにも兎毛通しの「鳳凰」も精巧な技術で彫られている。

とりわけ蟇股に施された、二十四孝を題材とした極彩色の立川流彫刻が有名である。

八千戈神社の脇にあるこの百段の階段を上っていくと、境内社麓山神社がある。文政3年起工、天保5年(1834)竣工の三間社流造りで、漆塗り極彩色を施してある。
大山祇命主祭神とし、日本武尊を配祀している。古来、賤機山上に鎮座し、「山宮」と称せられた。本社の別宮であり、主祭神は本社浅間神社木之花咲耶姫命の父神である。この日は雨のため参拝はあきらめた。