半坪ビオトープの日記


福島駅の南東、阿武隈川を渡った小倉寺山の中腹に臨済宗宝城山大蔵寺がある。
小倉寺千手観音と石碑に書かれてあるように、小倉寺観音と呼ばれ、信達三十三観音第一番礼所となっている。
駐車場には「放射能の値が上がっております。ご注意ください」の古びた張り紙があったが、一泊二日の福島旅行ではこの張り紙以外に放射能に関する情報は、温泉での客が減ったという世間話以外なにもなかった。

大蔵寺は大同2年(807)に法相宗の僧、徳一が開創といわれる寺で、弘仁10年(819)田村麻呂が陸奥地方を鎮護するために行基作の千手観音を祀った、あるいは大同年間に田村麻呂が徳一の協力を得て開基したという伝承がある。余りぱっとしないが、これが本堂である。

本堂、庫裡の奥、参道の左に八幡神社の鳥居がある。

明和2年(1765)に地主神として信仰されていた八幡神社を建築し、愛染堂、地蔵堂愛宕社、白山社等塔堂伽藍が整備された。

八幡神社観音堂の間に小さな地蔵堂がある。木造で高さ72cmの子安地蔵菩薩が安置されている。

八幡神社の左には疱瘡神社と雷神社がある。平成2年と比較的新しいが、改築したものと思われる。