半坪ビオトープの日記

トトロの里で有名な八国山を背にして建つ正福寺は、臨済宗建長寺派禅宗寺院で、山号金剛山という。鎌倉時代中期に創建されたと伝えられ、開基は北條時頼説と北條時宗説がある。その山門は、元禄14(1701) 年建立の四脚門で切妻、昭和48年の改修で茅葺きから茅葺き形銅板葺きになったが、江戸時代の伽藍の遺構を示す、禅宗様建築物である。

境内に入ってすぐ左にある貞和の板碑は、市の文化財に指定されている。小瀬川(現在の前川)の橋桁に使われ、この碑銘が川面に映って見えるのでその橋は「経文橋」又は「念仏橋」と呼ばれていた。現在、板碑はここ正福寺境内に保存されている。

赤い扉の中にある板碑は、高さ285cm・幅55cmで、都内最大の板碑といわれる。碑面は釈迦種子に月輪、蓮座を配し、光明真言を刻し、銘は「貞和五年卯月八日、帰源逆修」とあり、1349年のものである。

本堂は1985年から88年にかけて建替えられている。本尊は千手千眼観音である。