半坪ビオトープの日記


室町時代の応永14年(1407)建立とされる地蔵堂は、禅宗様仏殿の代表作の一つで国宝に指定されている。都内唯一と永年いっていたが、2009年に旧東宮御所迎賓館赤坂離宮)が国宝建造物に指定されている。

禅宗様(唐様)とは、鎌倉時代の初期に禅宗とともに伝えられた寺院建築の一つで、鎌倉円覚寺舎利殿と近似している。
建物の中心から放射線状に垂木が伸びる扇垂木や窓の上部が栗の頭のようになった火頭窓、波形欄間などが特徴とされる。
寺の縁起では鎌倉幕府の執権北條時宗が鷹狩りの際病気になり、夢の中で地蔵菩薩からもらった丸薬で病が治ったことから地蔵堂を建立したといわれている。

回堂内には江戸時代の地蔵信仰により、多くの小地蔵尊像が奉納されていて、千体地蔵尊と呼ばれる。像の裏には祈願者の名前や年号があり、正徳4(1714)年から享保14(1729)年のものが多いという。8月8日、9月24日、11月3日の3日間だけ一般公開される。

これが後ほど訪れたふるさと歴史館に展示されている、千体地蔵尊の一部の複製である。高さはおおかた20数cmであった。