半坪ビオトープの日記


さて、再び箱根に戻ろう。元箱根の成川美術館入口に身替わり地蔵がある。宇治川の先陣争いで名高い梶原景季は、ある年箱根を通りかかった時、何者かに襲われた。当時弁舌巧みで、たびたび人を陥れた平景時と間違えられたらしい。
幸いにも、かたわらにあった地蔵が身替わりになって命は助かった。それ以来、この地蔵を景季の身替わり地蔵と呼ぶそうだ。

芦ノ湖を見下ろす高台に建つ成川美術館の入り口に上るエスカレーターの脇に大きな大王杉が聳えている。樹齢3000年と称しているが、旧街道の杉並木と比較しても1000年以内と思われる。

エスカレーターを上りきったところには冬桜が咲いていた。

山本丘人加山又造平山郁夫らの日本画を中心とする成川美術館には、50mにも及ぶ展望室と展望ティーラウンジがあり、そこから眺める芦ノ湖とそれを取り囲む山々はいつ見ても美しい。特に晴れた日に望む富士山が加わると絶景である。

成川美術館入口にある箱根神社の一の鳥居の彼方には、駒ケ岳(1356m)とロープウェイ駅が見える。