半坪ビオトープの日記


チューリップには多くの園芸品種があり、ガーデンチューリップにはゲスネリアナ(Tulipa gesneriana) という学名があてられている。チューリップは16世紀にオスマン帝国からヨーロッパに伝わったので、小アジア原産ともいわれるが、原産地や野生種は明らかではない。
ツリパという属名の由来には諸説あるが、花型がターバンに似ているとの通訳による説明の際のターバンのトルコ語説が有力である。
日本で最もよく栽培されているのは、カップ型大輪の一重遅咲き系(Single Late) であるが、ここではいくつか変わった品種を取り上げてみる。
花被片が細長く尖頭で、外側に反り返っているユリのような形をしているこの花は、ユリ咲き系(Lily-flowered) と呼ばれる。古代のチューリップの主流といわれる花形である。

こちらの花は、八重遅咲き系(Double Late) といい、ボタン咲きとも呼ばれる。花被片は40個ほどあり豪華である。

花被片の縁が切れ込み、オウム(パーロット)の羽根のようにフリル状に波打つ遅咲き大輪のこの花は、パーロット系(Parrot) と呼ばれる。中でもこれは赤白二色のフレミング・パーロット('Flaming Parrot) と思われる。近年は赤黄二色の花がよく出回っている。

花被片の周縁に細かい切れ込みが入った花形のチューリップは、フリンジド系(Fringed) と呼ばれる。

草丈20cm、花冠も約4cmと小さいこのチューリップは、ミニチューリップ(別名:キャンドルチューリップ)と呼ばれて出回っている。
400年を超えるオランダのチューリップ栽培の歴史の中で最も小さい品種という。