半坪ビオトープの日記


ユリ属の植物は古代から食用、薬用ならびに鑑賞用として広く利用されてきた。ギリシアクレタ島にあるクノッソス宮殿(B.C.1500頃)の壁画には明確にマドンナ・リリーが描かれ、陶器にもユリの文様が描かれていたといわれる。
黄色の花被片の先が橙色になるこの花は、カンクン(Cancun) という品種である。

その後、ギリシア・ローマ時代にも栽培・鑑賞されたと考えられているが、キリスト教の発展後には教会の装飾、特にマリアの宗教画「受胎告知」によく描かれるようになった。
黄色の花被片の基部に斑点と赤茶のぼかしがあるこの花は、グランド・クルー(Grand Cru) という品種である。

万葉集には160種以上の植物が登場し、100種以上の聖書やインドの古典「ベーダ」、中国の「詩経」より多いといわれるが、どれにもユリはそれほど多く登場するわけではない。
緋赤色の花被片の基部に黄色のぼかしが入るこの花は、レッド・ブライアン(Red Brian) という品種に似ている。

白色の花被片の基部にチョコレート色のぼかしが入るこの花は、センターフォールド(Centerfold) という品種である。