半坪ビオトープの日記


ヨーロッパのキリスト教社会では、マドンナ・リリーとして純潔、処女性、優雅、尊厳を表すものとされてきた。このような白いユリの処女性、純潔性の象徴は、現在も初婚の花嫁の白いウェディングドレスやヴェール、白ユリの花束などに見られる。

かつては教会の祭壇を飾る白いユリは、いつまでも純潔のままであるようにと雄しべと雌しべが取り除かれていたという。
初期キリスト教徒が逃げ込んだローマのカタコンベには、殉教した乙女の墓にユリの花を描いたものが多い。ユリは特に聖母の花で、聖母を埋葬した3日後、その墓にはユリとバラの花ばかりで、墓はもぬけの殻だった、などという。

しかし、中世以降のキリスト教の宗教画にユリが多く描かれてはいるが、聖書にユリと書かれている花は、欧米で多年の聖書研究の結果、ユリ属の花ではなかったと考証されたという。
上の二つの緋赤色の花は、ロードス(Rhodos)という品種に似る。