半坪ビオトープの日記

和名でワスレナグサというのは、ワスレナグサ属のスコルピオイデス(Myosotis scorpioides) で、英語で forget-me-not という。ところが、日本の園芸店で花壇用に市販されているのは、ほとんどシルヴァティカ(M.sylvatica) の改良種である。
シルヴァティカそのものは、ヨーロッパだけでなく日本の北海道や中部地方の深山にも自生し、和名はエゾムラサキという。山でワスレナグサらしき花を見かけたら、このエゾムラサキである。
園芸品種には標準の青色のほかピンクと白の変種がある。
ワスレナグサにはいくつも伝説がある。アダムが楽園の植物すべてに名をつけ終わった後、神がアダムを連れて調べたら、Myosotis という覚えにくい名前を付けられた花だけが自分の名を忘れていた。神は哀れんで「気にするな。でも、私の名前を忘れてはいけないよ」と慰め、改めて「我な忘れそ」の名を与えたという。