半坪ビオトープの日記


ミヤコワスレ(都忘れ)と一般に呼ばれているこの花は、ミヤマヨメナ属のミヤマヨメナ(深山嫁菜、Miyamayomena savatieri) の古くからの園芸品種である。属名は、珍しく日本のミヤマヨメナそのものズバリである。
種名は、フランスの植物学者サヴァティエ(P.A.L.Savatier) の名にちなむ。和名の別名には、ノシュンギク(野春菊)、アズマギク(東菊)がある。

ミヤコワスレという名は、鎌倉時代の初め、承久の乱に敗れた順徳上皇佐渡に流されていたとき、庭に咲く可憐な花を指し、「今日よりはこの花によって都のことを忘れられる」と言ったことに由来するという。しかし、この花かどうかは不明ともいわれる。

基本種のミヤマヨメナは、箱根以南の本州、四国、九州の山地の林野に自生する多年草であり、紫色が基本色である。
園芸品種のミヤコワスレには、紫色のほか空色、桃色、白色などがある。