半坪ビオトープの日記

ミズバショウ(水芭蕉)

連休は奥鬼怒川俣温泉、日光沢温泉、八丁の湯、湯西川温泉とはしごしながら、緑の競演のような新緑の渓谷から雪解け直後の芽吹き始めの樹林帯までを散策した。花はまだ少なかったが、それでもミズバショウカタクリショウジョウバカマなどが見られた。
これは栗山地区土呂部のミズバショウ。水湿地に生え、葉が大きくバショウのようになるのでこの名が付いた。本州中部以北、北海道、千島から東シベリアに分布する、サトイモ科の多年草。山地の湿原などに自生し群生する。茎はなく横に這う太い根茎から直接花柄を伸ばす。5〜7月、雪解けを待って雪のように白い花を咲かせる。しかし、一見花と見える白いものは仏炎苞と呼ばれる総苞の一種で、仏像の光背の形に見立てている。本来の花は黄色で小さく、四枚の花弁と四本の雄しべと一本の雌しべからなり、この苞の中にある棒状の花穂にびっしりとついている。葉は花後とりわけ大きく育つが、有毒なので注意。
「夏の思い出」で有名な尾瀬ミズバショウは6月上、中旬が盛りで十万本の群生は見事だが、規模を問わなければあちこちに自生地がある。ここは10アールほどに約千本と小規模だが、花はそれなりに美しい。