半坪ビオトープの日記

タチカンツバキ(立寒椿)

サザンカがすっかり咲きそろった後、ツバキが咲き始める前の真冬に咲き始めるのがタチカンツバキ(立寒椿)である。サザンカが Camellia sasanqua で、カンツバキは Camellia hiemalis (冬咲きの)であり、タチカンツバキは Camellia hiemalis 'Kanjiro' という。愛知県の服部勘次郎宅の老木から増殖された園芸種である。垣根によく使われている。
サザンカは1690年にオランダ東インド会社のE.ケンペルにより初めてヨーロッパに紹介されたが、ツバキの一種と見なされ学名は付かなかった。その後同会社のC.P.ツンベルクにより1775年に再度紹介され、カメリア・サザンカという和名を基にした学名が与えられた。しかし、生植物が伝わったのは1811年イギリス東インド会社の船長ウェンベルグが中国から白花のサザンカをイギリスに伝えたのが最初といわれる。ただし当時はツバキの人気が強すぎてそれほど広まらなかったそうだ。