半坪ビオトープの日記

ロウバイ(蝋梅)

駅も含め志木駅の南は新座市になっている。十分も歩くと畑の残る住宅街で、小さな畑の道路際に4mほどの高さのロウバイ(蠟梅)の木が数本植わっていた。青空を背景に蠟細工とも見える明るい黄色の花をいっぱいに咲かせている。陰暦蠟月(12月)から咲く花が梅に似るため、あるいは花弁の色が蜜蠟に似ているから蠟梅と呼ばれるこの花は、文字通り最も寒い冬に香りの高い花を下向きにたくさんつける。内側の花弁はふつう暗紫色だが、この花では少し薄くなっている。
中国中部原産で、後水尾天皇の時代(1611-1629)に渡来。
しらじらと障子を透す冬の日や室に人なく蠟梅の花  窪田空穂
蠟梅や枝まばらなる時雨ぞら  芥川龍之介