半坪ビオトープの日記

宝珠咲きのツバキ

これも東福寺の境内で見かけた。満開になっても中心部が開かず宝珠の花形をした咲き方で宝珠咲きという。
椿にまつわる小説にデュマ・フィスの「椿姫」がある。娼婦マルグリットと純情青年アルマンとの悲恋物語で、戯曲化された後にベルディによってオペラ化され益々人気を集めた。いつも劇場の桟敷に椿を飾っていたので「椿姫」と花屋にあだ名を付けられたマルグリットが、赤い椿の花の色が変わったら会えるでしょうとアルマンにいう場面が一回あるが椿の話題は少ない。アルマンが父親に仲を裂かれたことに気づかずにマルグリットを恨む筋書きにはやや無理があるように感じられる。