半坪ビオトープの日記

実光院

京美茶屋の豆腐料理
昼食は三千院向かいの京美茶屋で豆腐料理「門前」をとる。汲み上げ湯葉胡麻豆腐、豆乳チーズケーキなどの質素な組み合わせでも結構楽しめた。

実光院の庭園、契心園
三千院の左手の道を北に進むと勝林院に行き着くが、その手前左側に実光院と宝泉院がある。実光院は、魚山大原寺勝林院を本堂に頂く僧坊の一つで、応永年間(1394-1428)に宗信法印により復興された。客殿の南側に広がる庭園は江戸時代後期の作庭で、律川より水を引く心字の池を三途の川、対岸の築山を極楽浄土に見立てている、旧普賢院以来現存する池泉鑑賞式の「契心園」である。
 

実光院の庭園、契心園
滝組から流れ落ちる律川の水が涼やかな音を立てている。築山の松は鶴を、池の島は亀を表現している。

客殿の西側に広がる回遊式庭園
客殿の西側に広がる回遊式庭園は、旧理覚院の境内で、借景として大原の山並みを取り入れた、開放的な雰囲気の庭である。

院内の展示品

本尊は地蔵菩薩像で、脇侍に不動明王像と毘沙門天像を安置している。江戸中期に狩野派の絵師により描かれた、中国の漢から宋の時代に至る歴代の詩人『三十六詩仙』が客殿に掲げられている。他にも中国の楽器編鐘(復元品)や磬石(讃岐石製の声明練習用の楽器)などが展示されている。

珍しい不断桜
境内には珍しい不断桜の木があり、春と秋の二度、満開になる。

星班ツワブキ、キミノセンリョウ、ヤブコウジ

門の脇に園芸品種のツワブキの花が咲いていた。ツワブキ(Farfugium japonicum)は、キク科ツワブキ属の常緑多年層で、海岸近くの岩場などに生え、本州福島県、石川県以西、四国や九州、南西諸島に自生し、中国にも分布する。和名ツワブキ(石蕗)の由来は、艶葉蕗(つやはぶき)から転じたとの説のほか、厚葉蕗(あつはぶき)から転じたとの説もある。園芸品種も多く、黄色い大小の斑点が葉全体に散らばる星班ツワブキ(キモンツワブキ、ホタルツワブキ)などの斑入りや、クリームホワイト、朱色、レモン色など花色の違う品種もある。左の黄色い実が目立つ植物は、センリョウの園芸品種で、キミノセンリョウ(Chloranthus glaber f.flavus)という常緑小低木。センリョウは本州関東西部以西、四国、九州、南西諸島に自生し、中国、東南アジアにも分布する。花の少ない冬に美しい実をつけるため、正月の縁起物としても人気がある。その下に垣間見える小さな赤い実は、ヤブコウジ(Ardisia japonica)という常緑小低木。別名、ヤマタチバナ十両。北海道奥尻島、本州以南の林内に自生し、朝鮮半島、中国にも分布する。冬に美しい果実をつけるので、古くから園芸植物として庭木や寄せ植えなどで愛されてきた。