半坪ビオトープの日記

マドリード、ティッセン・ボルネミッサ美術館、夕食

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ワシリー・カンディンスキーの『無題(1922)』

こちらの絵は、モスクワで生まれ、ドイツやフランスで活躍したロシア人画家ワシリー・カンディンスキーWassily Kandinsky)の『無題(Sin título,1922)』。カンディンスキーは、モスクワ大卒後、30歳でドイツにて絵を学び始める。ロシア革命後モスクワに戻り、1921年に再びドイツに戻った。

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ワシリー・カンディンスキーの『明確な楕円形で(1925)』

こちらの絵も、ロシア人画家ワシリー・カンディンスキーWassily Kandinsky)の『明確な楕円形で(En el óvalo claro,1925)』。モンドリアンなどとともに抽象絵画創始者の一人とされる。

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ピエト・モンドリアンの『赤と青の構成No.1 (1931)』

こちらの絵は、オランダで生まれ、パリやニューヨークで活躍した抽象絵画の画家ピエト・モンドリアンPiet Mondrian)の『赤と青の構成No.1Composición n.1 con rojo y azul,1931)』。表現主義の流れをくむカンディンスキーの「熱い抽象」とは全く対照的で、「冷たい抽象」と呼ばれる。

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パウル・クレーの『回転住宅(1921)』

こちらの絵は、スイスのベルン近郊の音楽一家に生まれ、ミュンヘンやパリなどで活躍した画家パウル・クレーPaul Klee)の『回転住宅(Casa giratoria,183,1921)』。11歳でベルンのオーケストラに在籍するなどヴァイオリンの腕はプロ級であった。カンディンスキーらとともに「青騎士」を結成した抽象絵画の画家だったが、作風は表現主義や超現実主義にも属さない独特のものである。

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ジョアン・ミロの『白い背景の絵(1927)』

こちらの絵は、スペインのバルセロナで生まれ、パリやバルセロナで活躍した画家ジョアン・ミロJoan Miró)の『白い背景の絵(Pintura sobre fondo blanco,1927)』。パリでシュルレアリスム運動の主唱者であるアンドレ・ブルトンと出会う。ダリらの古典的・写実的描写法とは異なる自由奔放な作風で独自の地位を築き、陶器、壁画、彫刻なども制作した。1970年には大阪万博のガス館に陶板壁画『無垢の笑い』を制作した。

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マルク・シャガールの『オンドリ(1928)』

こちらの絵は、ロシアで生まれ、主にパリで活躍したユダヤ系フランス人画家マルク・シャガールMarc Chagall)の『オンドリ(El gallo,1928)』。生涯、妻ベラを一途に敬愛し、ベラへの愛や結婚を題材とした作品を多数制作し、別名「愛の画家」とも呼ばれる。

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マルク・シャガールの『村の聖母 (1938-42) 』

こちらの絵も、マルク・シャガールMarc Chagall)の『村の聖母 (La Virgen de la aides,1938-42) 』。キュビスム表現主義象徴主義などの前衛芸術と土着のユダヤ文化を融合し独自の作風を展開した。宗教画も多く手がけ、教会のステンドグラス作品も多い。

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サルバドール・ダリ『目覚める前に手榴弾の周りに蜂が飛ぶことによって引き起こされる夢(1944)』

こちらの絵は、スペインのカタルーニャ地方で生まれ、パリやアメリカやスペインで活躍したシュルレアリスムの画家サルバドール・ダリSalvador Dalí)の『目覚める前に手榴弾の周りに蜂が飛ぶことによって引き起こされる夢(Sueño causado por el vuelo de una abeja alrededor de una Granada un Segundo antes del despertar,1944)』。パリでピカソアンドレ・ブルトンなどシュルレアリスムの中心人物たちの面識を得たが、1938年にはグループから除名された。フランコ独裁者を支持する「ファシスト的思想」が、ブルトンの逆鱗に触れたからであり、ピカソらからも大きな反感を買っていた。象に乗って凱旋門を訪れるなど、自己顕示的な奇行も多かったが、普段は繊細な常識人だったという。

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ジャクソン・ポロックの『ブラウンとシルバー1(1951)』

こちらの絵は、アメリカ人画家ジャクソン・ポロックJackson Pollock)の『ブラウンとシルバー1(Marrón y plata 1,1951)』。ポロックは抽象表現主義(ニューヨーク派)の代表的な画家である。大きなキャンバスを床に広げ、刷毛やコテで空中から塗料を滴らせる「ドリッピング」などの技法を駆使する画法は、アクション・ペインティングとも呼ばれる。このような抽象表現主義の画家たちの活躍により、1950年頃から美術の中心地はパリからニューヨクへと移って行ったといわれる。

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ロイ・リヒテンシュタインの『入浴中の女性(1963)』

こちらの絵は、アメリカ人画家ロイ・リヒテンシュタイン(Roy Lichtenstein)の『入浴中の女性(Mujer en el banó = Woman in Bath,1963)』。アンディ・ウォーホルらとともにポップアートの代表的な画家。赤・黄・青の三原色と白・黒に限定し、漫画の一コマを拡大して印刷インクのドットで表現する作品群で脚光を浴びた。

以上でティッセン・ボルネミッサ美術館の主な作品の紹介が終わる。15世紀のギルランダイオから20世紀のロイ・リヒテンシュタインまで、西洋美術の流れを一度にたどったことになった。

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イベリコ豚のハム、クルミ添え

マドリードの夕食は、プラド美術館のすぐ近くにあるスペイン地中海料理中南米料理で人気のレストラン、カカオ・レストバル(Cacao Restobar)にする。まずはじめに、Tabla de Jamón ibérico。 イベリコ豚のハム、クルミ添え。

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パベジョン・クレオージョ(牛肉、黒豆、焼きバナナと目玉焼きの盛り合わせ)

次に、パベジョン・クレオージョ=Pabellón Criollo(Pull beef,rice,black beans,fried plantains and fried egg)。細切り牛肉、黒豆、焼きバナナと目玉焼きの盛り合わせで、ラテン(ベネズエラ)名物のランチプレート。

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マッシュルームのリゾット

こちらは、Mushrooms Risotto マッシュルームのリゾット。これがたいへん美味しくて嬉しくなる。

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タコのグリル、マッシュポテト添え

当店の大人気メニューは、Pulpo a la plancha (Grilled Octopus with mashed potatoes and sweet peppers mayonnaise)。 タコのグリル、マッシュポテト添え。