半坪ビオトープの日記

川崎大師、大山門


今年の初詣は、川崎大師にでかけた。京急大師線川崎大師駅北口に降り立つと、駅前左側に表参道が見える。川崎大師への参詣客を輸送する目的で1899年に開業した大師電気鉄道は、現在の京浜急行電鉄の基となったという。

駅から歩いて900mというが、表参道の右手には川崎大師の建物が見えるので、境内を大回りしていることがわかる。数件のくず餅屋のあと、たこやき、からあげなどの屋台がずらっと並ぶ参道を多くの参拝客が進んで行く。

表参道の左側に小さなお堂がある。今から370年以前に創建されたとされる馬頭観音堂である。本尊は木像の馬頭観音である。この辺りが参詣の際の馬止めの場所で、参拝者がお堂の格子に馬をつなぐとどんな暴れ馬でもおとなしくなったそうだ。そこで赤い布に好きな人の名前を書き、格子に結んで良縁を願うようになったという。

表参道を右にUターンすると、仲見世となる。

仲見世に入ると、せき止飴、とんとこ飴を売る店がいくつも並んで威勢良くトントン音を出している。だるまや甘酒を売る店もある。

仲見世の突き当たりには、大きな大山門が建っている。右手前にある大きな久寿餅屋にはくず餅を買い求める客が並んでいる。

大山門の左手には、大本山平間寺の寺号標が立ち、その奥に五重塔が垣間見える。川崎大師とは通称で、正式には真言宗智山派大本山金剛山金乗院平間寺(へいけんじ)という。

尊賢を開山、平間兼乗を開基とする。川崎大師の建物はほとんど戦火で焼失し、この大山門は開創850年記念で昭和52 年(1977)に落慶した。上層部分は経庫になっている。

山門の四方(東西南北)には、京都東寺の国宝・四天王を模刻・鋳造した持国天増長天広目天多聞天が奉安されている。これは南にある増長天像である。

大山門は鉄骨鉄筋であるため木造よりも十分軒を出すことができているが、やはり組物は実際に突き刺さった感じが出ないという。それでも上層の高欄のデザインは独特の意匠となっている。