半坪ビオトープの日記

三徳山三佛寺、本堂


本堂の左手前には、香炉と大きな狛犬があり、脇の立て札には「山上の地蔵堂が遥拝できます」と書かれている。見上げると地蔵堂の屋根がわずかに見える。

本堂の右手前には、青銅馬像、釈迦正覚の聖木とされる菩提樹狛犬地蔵菩薩像が並んでいる。

天台宗である三徳山三佛寺の開山は、『伯耆民談記』によれば、慶雲3年(706)修験道の開祖である役小角役行者)が子守権現、勝手権現、蔵王権現三所権現を祀ったのが始めとされる。さらに嘉祥2年(849)慈覚大師円仁が釈迦如来阿弥陀如来大日如来の三仏を安置して「浄土院美徳山三佛寺」と号したという。
境内正面には、三徳山三佛寺本堂が構えているのだが、逆光でまぶしい。

この本堂の前の広い境内で、修験者や山伏が多数集まって三徳山伝統の採燈護摩法要や火渡り神事などが行われる。

本堂の秘仏本尊である木造阿弥陀如来立像は、三佛寺本堂修復落慶記念として平成23年(2011)に初めてご開帳されたという。

本堂の右裏手に、三徳山入峰修行(投入堂参拝登山)受付所がある。三徳山は修行の場であり、木の根や岩やクサリをよじ登るなど、危険な箇所がいくつもある。

靴の裏までチェックし、「六根清浄」と書かれた輪袈裟で入山・下山を確認し、入山届けを記入するなど、厳しい対応をしても滑落事故が後を絶たないため、一人での参拝登山は許されていない。

入峰修行志納金を納めると、厄除祈願である角大師(元三大師)の護符を渡される。役行者が修行中に示現したという蔵王大権現の憤怒形相の姿を確認して気を引き締める。

トイレも水場もなく、食事も禁止で、往復1時間半から2時間かかるという。まず最初に注連掛杉に設けられた朱色の山門がある。

山門をくぐるとすぐに宿入橋(しくいりはし)を渡る。ここからが峯入りという。

橋を渡ると参道脇には人跡未踏の苔むした小さな沢があり、清々しい流れが目に入った。