半坪ビオトープの日記

建長寺、三門


円覚寺から歩いていくと、建長寺には西外門から入る。大きな寺号標石にあるとおり、鎌倉五山第一位の寺格をもち、日本で最初に「禅寺」と称した。臨済宗建長寺派大本山で、406ヵ寺ほどの末寺を擁する。

西外門には「天下禅林」の扁額が掲げられているので天下門とも称せられている。関東大震災で倒壊後、閂門(あかずの門)となっていたのを昭和59年に再建した。

建長寺は中国風の純粋な禅の専門道場寺院であり、山号は巨福山、寺号は正式には建長興国禅寺という。山号は寺地奥の巨福山から、寺号は建長の年号に由来する。外門の中は広い駐車場になっていて、正面に四脚門の総門がある。もとは天明3年(1783)建立の京都般舟三昧院の表門で、前の総門が関東大震災で倒壊したので、京都選仏寺の尽力により昭和15年に移築したものである。

扁額の「巨福山」は一山一寧の筆と伝え、巨の字に筆勢による一点を加えて百貫の価を添えたので世に百貫点といわれる。

総門を通って境内に入り参道を進むと大きな三門がある。三門は一般には山門と書くが、三門とは空・無相・無作の三解脱門の略称である。安永4年(1775)建立の3間1戸の重層門で、室町期の禅宗様を踏襲している。

山門には後深草天皇筆と伝える巨大な扁額「建長興国禅寺」が掲げられている。2階には釈迦如来座像ならびに江戸期の銅造五百羅漢像が安置されている。