半坪ビオトープの日記


あちこちに咲いているタチツボスミレ(Viola grypoceras)の蜜を吸っている蝶は、ヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi)である。日本特産種のギフチョウの類縁種で、一部を除き棲み分けしていて八ヶ岳南麓辺りが南限といわれ、アムールや朝鮮半島にも生息している。とにかくゆったりと飛ぶ姿は、春の女神と呼ばれるギフチョウとともにとても可憐である。目の前でスミレの花に止まったのは幸運といえよう。

こちらの白く小さなスミレは、ツボスミレ(Viola verecunda)である。ツボとは坪(庭)を意味するという。別名のニョイスミレとは、葉の形が僧の持つ如意(仏具)に似ることによる。

平沢山と飯盛山への道が左右に分かれる辺りから、道端に小さな桜の花が咲いている。丈が低いマメザクラ(Prunus incisa)と思われる。

飯盛山への道を右に分けて真っすぐ平沢山へ登るとようやく山頂に着く。標高1653mと飯盛山(1643m)よりわずかに高い。北側は木が生えていてよく見えない。

東方面には金峰山(2599m)や国師岳(2592m)など奥秩父連山が奥に連なり、その手前に平たい山があり、その右に三角形の飯盛山が見える。

飯盛山の右手には遠く茅ヶ岳(1704m)が大きく構えている。