半坪ビオトープの日記


乗蓮寺に入る道の向い側には不動の滝がある。どんな旱魃のときでも枯れなかったといわれるこの不動の滝の名は、滝口の崖上に2体の不動尊石像が祀られていることに由来する。
江戸時代の中頃から流行した大山詣りや富士詣りの人々が滝水に打たれ心身を清め、参詣に出発した禊ぎ場として使われた。東京の名湧水57選にも選ばれている。

不動滝は武蔵野台地の崖下にあたるが、崖上に神社仏閣が並び、突端に赤塚城本丸跡がある。俗に「お林山」と呼ばれていた場所で、現在は都立赤塚公園の一部になっている。
赤塚城は中世の典型的な平山城で、台地の周辺には空壕など遺構がわずかに残っている。1456年から150年ほど千葉氏の居城であった。
千葉氏は下総国の名族だったが室町時代後期に足利氏と上杉氏の抗争で宗家側が戦死、千葉自胤らは太田道灌に守られ赤塚城などに入城した。
自胤は武蔵千葉氏として勢力を伸ばし、太田道灌とともに1477年、江古田・沼袋で豊島氏を破り、上下両総を抑えて旧領を回復した。
道灌の死後、小田原後北条氏に従ったが、秀吉により後北条氏が滅び、家康の江戸入府後、赤塚城は廃城となった。この広場が本丸跡とされる。

赤塚城址の下には、外堀の跡といわれる赤塚溜池公園がある。園内には200本ほどの梅の木があり、早春には梅の花見でにぎわう。池では釣りもできる。