半坪ビオトープの日記


洲宮神社と藤栄寺の中ほどの街道沿いに萬徳寺という表札があった。幟には常楽山萬徳寺、釈迦涅槃佛とあり、門構えからして胡散臭そうな雰囲気があったが、ともかく急坂を登って行った。

500円の拝観料を払うと、広場に大きな涅槃仏が横たわっているのが見えた。全長16m、重さ30トンの青銅製ガンダーラ様式の涅槃仏で、東洋一とか世界最大級とか言われているというが、寺院につきものの堂宇がなく、単なる見世物のような感じがする。

サリーを着た女性にもらう線香を供え、裸足で3段のらせん状の台座を時計回りし、仏像の足の裏に刻まれた紋に頭をつける、右繞三匝(うにょうさんそう)というインドの礼法でお参りするのだという。足腰の病にご利益があるという。
後で民宿のおばさんに聞いたところ、「30年ほど前にどこかのお金持ちが道楽で作ったそうだが、見に行ったことはない。30年もすると人が見に来るようになるものだねえ」との返事だった。実際、館山市の寺院一覧には掲載されていない。

掘立小屋風の小さな土産物屋の近くに、ショウガ科のクルクマ・パティオラタ(Curcuma patiolata) が咲いていた。属名は、アラビア語 kurkum(黄色)に由来する。カレーの材料にもなる薬用植物のウコン(C. longa) と同属である。
マレー半島原産で高さは1mになり、切り花など観賞用として栽培される。