半坪ビオトープの日記


赤紫色のこの花は、カンパヌラ属のホタルブクロ(Campanula punctata) という。カンパヌラという属名は、ラテン語 campana(鐘)に由来し花の形にちなむ。プンクタタとは斑点のあるという意味で、花冠の内側に赤紫色の小さな斑点がある。

日本全国、朝鮮半島、中国、シベリア東部に分布し、変種として東北南部から近畿東部に自生するヤマホタルブクロと、伊豆七島及び関東の太平洋岸に自生するシマホタルブクロが知られている。

花色は関東に多い赤紫色、関西に多い白色のほか、青紫色の花など変異が多い。園芸品種も多く、赤花二重、純白二重、黄花二重などの八重咲き品種もある。これは黄花二重のうち淡いクリーム色の品種である。

ホタルブクロ(蛍袋)の名の由来には大きく2説ある。昔、蛍をこの花の中に入れて遊んでいたからという説と、蛍と同様、火を垂れ下げる提燈のことを火垂る袋と呼んでいたからという説がある。
石川県立自然史資料館館長が前の説を確かめてみたら、蛍を入れると幻想的だが、花冠の先を結ぶことはきわめて困難だったという(2006)。