半坪ビオトープの日記


この風変わりな花は、キキョウ科のフィテウマ・ショイヒツェリ(Phyteuma scheuchzeri) という。フィテウマという属名は、媚薬とされた Reseda phyteuma に対してディオスコリデスが用いた、「植物」を意味するギリシア古名に由来する。
和名はシデシャジン属といい、この属で日本に産するのはシデシャジン(Phyteuma japonicum) 1種である。

フィテウマ属といえば、「悪魔の爪」と呼ばれ、スイスアルプスでよく見かけるヘミスファエリクム(P. hemisphaericum) や、オーストリアアルプスのコモスム(P. comosum) が有名だが、このショイヒツェリは球形の花序が特徴的で、別名タマシャジンと呼ぶ。
ショイヒツェリの名は、スイスの植物学者ショイヒツァー兄弟の名にちなむ。