半坪ビオトープの日記


大輪のクレマチスは普通5月頃から咲き出すが、今年は4月から咲きだした。あまりにも多くの園芸品種があって、時間をかけて調べてもなかなか特定できない。遅ればせながら、色柄によって大雑把に区分けして取り上げていく。
これは早咲き大輪(パテンス)系のうち、桃色地に濃いピンクの覆輪があるもので、「ドクタールッペル」という園芸品種と思われる。

パテンスとは、日本に自生するカザグルマ(Clematis patens) のことで、園芸品種としてクレマチスと総称される花は、このカザグルマを親の一つにして交雑されてきたパテンス系といわれるものが多い。

多くの花被片は、カザグルマと同じく8枚が基本で、なかには6枚あるいは4枚のものがある。といってもクレマチス属の花で花弁に見えるのはすべて萼片で、花弁は退化している。

クレマチスという属名は、ブドウの蔓(つる)を意味するギリシア語 klema に由来するという。キンポウゲ科クレマチス属には250種ほどの植物があり、ほとんど世界中に分布している。そしてその多くはカザグルマも含めつる性の木本である。

桃色覆輪系にも少しずつ違いのある多くの園芸品種があって戸惑うが、名がわからないものもそれぞれの違いをそのまま味わってもらいたい。