半坪ビオトープの日記


ヒメノボタンと呼ばれる植物は3つほどある。いずれもノボタン科だがノボタン属(Melastoma) ではない。最も正しいと思われるのは、オスベッキア属のキネンシス(Dsbeckia chinensis) で、九州や沖縄に自生するヒメノボタンで、園芸品種もあって最もノボタンらしい。
二つ目は、ベルトローニア属のマルモラタ(Bertolonia marmorata) で、原産地はブラジルで、草丈が低く花も小さいのだが、和名はヒメノボタンという。どちらの属名も和名ではノボタン属というからややこしい。
最後に最も分が悪いのが、このヘテロケントロン属のエレガンス(Heterocentron elegans) で、和名はメキシコノボタン属といい、ヒメノボタンとは流通名にしか過ぎない。メキシコノボタンという和名の種もあるので、あえていえば、メキシコヒメノボタンとでも呼ぶ方がよいだろう。

メキシコ、グアテマラホンジュラス原産の常緑多年草で、耐寒性はないが温度さえあれば一年中開花する。普通は6月から9月が花期とされる。
とても水を好み、水が切れると枯れてしまうので注意を要する。ほふく性があり、よく分枝するので吊り鉢に向く。花径25mmほどの鮮やかな紫紅色の花をたくさん咲かせる。