半坪ビオトープの日記


ナデシコナデシコ属の花は、ヨーロッパ、アジア、アフリカに300種ほどある。日本にも4種自生するが、園芸品種も多く都会で見かけるものは野生種と同じか区別しにくい。
これは日本全国に分布するカワラナデシコ(Dianthus superbus var. longicalycinus) の園芸品種である。エゾカワラナデシコの変種とされる。このカワラナデシコは古くからヤマトナデシコあるいはナデシコと呼ばれるが、それは中国から渡来したセキチク(カラナデシコ)と区別するためであった。
属名は、ギリシア語 dios(神聖な)とanthos(花)に由来する。和名のナデシコ(撫子)は、子供の頭を撫でるような慈しみを感じさせることにちなむ。

ヨーロッパではナデシコ類を指してピンク(pink)と呼ぶが、日本語の桃色と同じく、ピンクという色のもとになった花である。多くの園芸品種のもとになったのが、このタツナデシコ(D. plumarius) である。
ヨーロッパ原産の多年草で芳香がある。和名の立田とは、香の名で芳香にちなむ。日本には明治末期に渡来した。

多くの小花が散形に集まり豪華な姿を見せるこの花は、ビジョナデシコ(D. barbatus) という。ヨーロッパ原産で、日本には1888年に渡来した。
花の下にひげのようにとがった総苞がたくさんあり、別名、ヒゲナデシコともいう。豊富な花色、花柄があり、背が高いので切り花、花壇用と広く愛されている。