半坪ビオトープの日記

ナンテン

軒先に最もよく植えられていて、晩秋より赤い実が目立つのがこのナンテン属のナンテン南天、Nandina domestica) である。関東以西の日本、中国、インドに分布する、1属1種の常緑低木。
野生種ではほとんど分枝しないが、園芸種では茎が叢生し、高さ2mになる。6月頃、円錐花序に白い花をたくさん咲かせる。11月頃赤い実が熟し、葉も紅葉して鑑賞できる。白熟するシロミナンテン(v. leucocarpa) もある。なかなか見かけないが、家のすぐ近くで鈴なりになっているのを見つけた。
ヨーロッパには1712年に紹介された。和名は、南天燭の略で「難転」に通じ、吉祥にちなむとして古来より縁起木、厄除けとされてきた。
果実を乾燥させたものは生薬で南天実といい、特に白実が賞用される。アルカロイドを含み、漢方では咳止め薬として有名である。