半坪ビオトープの日記

エニシダ(金雀枝)

黄色が鮮やかなエニシダの花が盛りを過ぎてもまだ咲いている。
地中海沿岸が原産で、日本には江戸時代の延宝年間(1673〜81年)に渡来したとされる。古くから世界中に広まり観賞用として栽培され、緑色の長い枝に黄色の蝶形花が連なる風情が好まれる。
蝶形花の雄しべと雌しべは翼弁と竜骨弁に包まれているが、ハナバチ類が止まると、その重みで花弁が開き、雄しべがはじけてハチを巻き込み、花粉の受け渡しをする。
学名(Cytisus scoparius ) の属名シチススは、最初はゲニスタ(Genista)といった。それが転訛して和名がエニシダとなった。種名スコパリウスは「ほうきのような」との意味で、イギリスでは実際にこの枝でほうきを作ったとされ、英名はbroom(ほうき)である。
両翼弁に赤いぼかしが入ったホオベニエニシダはさらに華やかだが、この両種から多くの園芸品種が作られている。この写真はやや小ぶりのヒメエニシダで、鉢売りの園芸品種としてかなり出回っている。