半坪ビオトープの日記

鳴嚢を膨らますオス

前日までメスを呼びつけるために水中で鳴いていたのとうって変わって、水草の上に姿をあらわし大声を張り上げているのは、縄張りを主張しているのだ。写真を撮ろうと近づくと、クアアアア、クアアアアと、逃げることなく近づきながら威嚇する。大きな人間に対しても臆することなく威嚇する姿は堂々としている。
アカガエルやトノサマガエルの鳴嚢は左右の頬にあって別々の袋になって膨らむ。アマガエルやカジカでは下あごの底が丸い一つの大きな膨らみになる。ウシガエルなど大型のカエルでは口底がわずかに膨らむ程度である。まず、胴の真ん中を膨らませて大きく息を吸い込み、次に胴をへこませて鳴嚢へ空気を送り込み膨らませながら、一気にクアアアアと声を出す。
手前のオスのアカの向こうで水の中に隠れているのが、久しぶりのメスのシロである。暗い池のなかに隠れているせいか、シロもすっかり色が濃くなってしまった。
あまり興奮させても疲れさすだけだからそっとすることにしたが、なかなか鳴きやまなかった。