半坪ビオトープの日記

ベニコブシ(ヒメシデコブシ)

この花は3月に近所で見かけたベニコブシで、シデコブシの一種である。
シデコブシは4mに満たない低木で、コブシの八重とも思われるような細い12〜18弁の白花をつける可憐な花であり、本州中部に自生する。ハクモクレンが中国の貴婦人としたら、このシデコブシは日本婦人の可愛らしさを感じさせる、と外国で紹介されたりする。漢字で書くと幣辛夷となる。
その変種として、淡紅色のベニコブシがあり、少し小ぶりで、ヒメシデコブシともいう。この花は特に花弁の数が多い。
学名は、Magnolia stellata var. Keisukei Makino といい、変種名は、幕末から明治初期にかけての植物学者伊藤圭介氏(1803〜1908)を記念して、牧野富太郎博士が命名したものだ。
花弁の外面のほうが色が濃く、濃淡がアクセントとなって表情が豊かで、稀品のため庭木として人気が高い。すこし香りもあり、最も可憐なマグノリアモクレン属)といえよう。