半坪ビオトープの日記

マンサク

このマンサクも自然教育園に入ってすぐのところに咲いていた。春まだ雪の残っている山中に、いちばん早く咲く花であるとして「まず咲く」から名づけられたといわれる。ほかにも、花がびっしりと咲くので「豊年満作」からとする説や、細くねじれた花びらが不作の米に似ているのを嫌う意味であえて反対語の「満作」と呼ぶようになったとする説もある。方言には、ししはらい(新潟・長野)、つむら(福井・滋賀)、ねそ(新潟・岐阜)などがある。
マンサク科マンサク属の落葉低木で、学名は Hamamelis japonica 。日本固有で各地の山地に自生し、農家の庭先に植えられることが多い。5mほどの高さになる。花の形がひょうきんな様子で面白く、花の少ない早春に咲くので茶花としても珍重される。英名は Japanese Witch-hazel で、魔女の(witch)ハシバミ(hazel)の意。
葉に先駆けて、細いひも状のねじれた四弁花をたくさんつける。日本海側には変種のマルバマンサクが、中国四国地方にはアテツマンサク(岡山県阿哲郡に由来)が自生する。ほかに中国原産のシナマンサクが園芸品で出回っている。