半坪ビオトープの日記

グラナダからマラガへ

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カテドラル、主祭壇

アルハンブラ宮殿からグラナダ市内に戻り、カテドラルに立ち寄ると、一瞬だけ堂内に入ることができた。黄金色の主祭壇は高さ約45mの円筒形のドームとなっており、大きなフレスコ画や色鮮やかなステンドグラスの窓は美しく見応えがある。1523年に工事が始まった時はゴシック様式だったが、1528年に建築家がディエゴ・デ・シロエに代わり、新しい流行であるルネサンス様式に変更された。右上階にはパイプオルガンも備え付けられている。

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祭りの隊列

カテドラル前には、中世の服装で着飾った祭りの隊列が続々と集結していた。

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祭りの隊列

この日はグラナダ開城記念日にあたり、市の中心部を神輿がパレードする。1492年1月2日、最後のイスラムボアブディルは、カトリック女王イサベルのキリスト軍に対し無血開城し、718年から始まったレコンキスタ(再征服)は完了した。

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チキンソテー

グラナダでの昼食は、比較的評判の良いレストラン・ヴィノテカ(La Vinoteca)にした。こちらはチキンソテー。ターメリックとブイヨンで味付けされた長粒米のライスが付いている。

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レンズ豆のスープ

こちらは、ダル(豆)スープ。レンズ豆のスープで、スパイスが効きつつも尖ってなくマイルドな味である。

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ファラフェル

こちらは、ファラフェルのセット。ファラフェル(Falafel)とはヒヨコ豆あるいはソラマメから作るコロッケで、中東・地中海地域ではポピュラーな料理。野菜とライスがワンプレートにセットされている。

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アラブ風のハーブティ

昼食後、マラガへ移動する前の時間にアラブ街を散策した。革製品やトルコランプなどを売る土産物屋が並ぶ中に、何件かあるアラビア風のカフェ、テテリア(Teteria)では水タバコが体験できる。息子が水タバコを体験する間に、アラブ風のハーブティを頼む。模様で飾られたガラスのコップで飲む。「アルハンブラ宮殿の夢」、「ヘネラルフェの香り」、「ペルシャの紅茶」などのネーミングが面白いが、茶葉はフルーツ系やハーブ系である。

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カチンバ(水タバコ)

アラベスク模様の壁紙やタイル張りの壁が店内いっぱいに広がって、異国情緒が溢れている。グラナダ北アフリカマグリブ地方出身のナスル朝が長く続いたので、イスラム文化が色濃く残っている。ガラスと金属でできた背の高い水タバコセットはカチンバ(Cachimba)と呼ばれる。タバコはフルーティーな味がするという。

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シエラネバダ山脈

グラナダは長距離特急列車が走っていないので、マドリッドに戻るのに大変苦労する。そこで夕方までに特急の走るマラガまで行くことにした。それも普通電車より早いバスに乗る。グラナダの郊外、南東方向にはシエラネバダ山脈が連なり、白銀の山並みが見渡せる。

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ピカソの故郷マラガ

古来より港湾都市として栄え、国際的なリゾート地、コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)の玄関口として賑わう商業都市、マラガはスペインの代表的画家、パブロ・ピカソが生まれ育った町として知られる。運悪くバスが大幅に遅れ、期待していたピカソ美術館には入場できなかった。

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アルカサバと古代ローマ劇場の遺跡

ピカソ美術館の裏手には、古代ローマの要塞の跡にモーロ人によって11世紀に造られた、要塞アルカサバが建っている。二重の城塞に囲まれた要塞内部には、馬蹄型アーチや幾何学模様が美しい宮殿の一部とイスラム式庭園が残されている。アルカサバの手前には古代ローマ劇場の遺跡が残されている。保存状態が良く、劇場の階段式座席も整然と下の半円形舞台を取り囲んでいる。

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カテドラル(大聖堂)

ピカソ美術館の近くには、マラガの街のどこからでも見える大きなカテドラル(大聖堂)が建っている。16世紀に建設が始まったが、資金不足のため右の塔が未完成のまま18世紀中頃に工事が終了した。そのため「片腕の貴婦人」とも呼ばれる。