マラガのカテドラルは、建設期間が長かったため、ゴシック、ルネッサンス、バロックなど様々な様式が見られる。内部には17の礼拝堂が配されており、そのうちロサリオ礼拝堂にアロンソ・カーノ作の油絵『ロサリオ聖母』、コンセプシオン礼拝堂にクラウディオ・コエリョ作『聖母マリアの無原罪の御宿り』などがあるのだが、残念ながらここも見学時間に間に合わなかった。仕方なく中庭から出発する「カテドラル屋上見学」に参加したが、これがまた珍しい体験だった。尖塔の螺旋階段を上っていき、途中から非常階段を伝ってカテドラルの屋上に出ると、見たこともない光景に出くわす。丸い屋根がいくつも並んでいるが、これらは翼廊の屋根である。
もちろん尖塔の上半分は天に向かって伸びている。マラガの町の彼方、西の方角は夕焼け空となって美しい。
尖塔にぶら下がる鐘が大きく見えるまで近づくことができる。
暮れなずむマラガの町も明かりが灯り出す。グアダルメディナ川の河口に位置するマラガは、フェニキア人によって築かれた地中海で最も古い港の一つであり、スペインで最も古い連続操業港である。今では豪華客船も停泊できる埠頭は細長く地中海に伸び出している。
東の方角には小高い山があり、ヒブラルファロ城が築かれている。アルカサバを守る要塞として14世紀に造られた城で、城の中央には戦争に関する博物館がある。
港湾都市マラガでの夕食は、やはり海鮮料理となる。地元でも人気があるというレストラン、Plaza de Chinitas で、まずはスペイン最古のワイン産地、リオハ(Rioja)の赤ワイン、ラモン・ビルバオ(Ramon Bilbao)を頼む。
こちらは、イカのリングフライ(Calamares Fritos)とアオヤギに似た貝のむき身。
海鮮パエリア(Paella de Mariscos)は、数種のエビやイカ、ムール貝などの海鮮が満載の豪華版。ライスにも味が十分染み込んでいてこの上なく美味しかった。
食後はマラガの街中を散策した。こちらは「スペインの味」というヌガー(Turrones)を売るお菓子屋。お土産に少し買い求めた。
カテドラルの尖塔もライトアップされていて、街中のどこからでも目印となる。
年末年始の夜景はどこの町でも美しく飾られているが、カテドラル周辺のネオンも色鮮やかである。
こちらの賑やかな通りにかかるネオンも、大掛かりな趣向が凝らされて見事である。
大道芸もあちこちで見かけられるが、片足で斜めにバランスをとる姿には一瞬ドキッとさせられる。