半坪ビオトープの日記

知床西海岸クルーズ


知床半島クルーズ船カムイワッカ号は、ウトロ漁港を出発してルシャ湾コースだと往復90分の小型船クルーズだ。まずはプユニ岬に向かう。海岸沿いの道路の向こうには知床連山の山並みが見える。

知床八景の一つ、プユニ岬はウトロから知床自然センターへ向かう途中の上り坂にある絶景と夕日の名所である。見晴らし橋からはオホーツク海の美しい海岸線やウトロ港が一望でき、冬はオホーツク海でも最初に流氷を見ることができる場所でもある。

プユニ岬を回り込んだ先の小さな湾に入ると、フレペの滝を正面に見ることができる。先ほど崖上の遊歩道からは霧で見えなかった滝がすっかり晴れ上がった姿を見せていた。高さ約100mの断崖の途中から地下水が染み出し、海に流れ落ちている。年間を通じて水量が少なく、しとしとと流れ落ちる様子から別名、乙女の涙とも呼ばれる。

その先のこちらの滝は男の涙とも呼ばれる、湯の華の滝。同じく崖の途中から行く筋もの滝が流れ落ちている。滝の高さは最大で約70mある。

湯の華の滝の先には象のような巨岩が見えてくる。見た目の通り象岩だが、地元では「象の鼻」とも呼ばれている。

高い断崖が続くが、海岸近くが大きくえぐれて洞窟となっている。これがクンネポール。アイヌ語で「黒い洞窟」の意味である。直径が約20mもある。

クンネポールを回り込むと見えてくる砂浜が、岩尾別川の河口である。遠くの知床連山には雲がかかっているが、右から羅臼岳(1661m)、三ツ峰(1509m)、サシルイ岳(1564m)と並ぶ。

切り立った断崖には大きな柱状節理が認められる。火山から流れ出た溶岩が急速に固まる時にできる柱状の割れ目だ。

こちらは大きく縦に割れ目が入り、頭が落ちそうになっているこけし岩。

これがこけし岩の正面。正面から見ると、こけしの頭は今にも右に転げ落ちそうに見える。

この辺りが五湖の断崖。この断崖の上部に知床五湖があり、五湖から地中に入った水が岸壁からいく筋も湧き出している。