半坪ビオトープの日記

第四展望台


今でも激しく噴煙を吹き上げている旭岳は、当然活火山であるが、北海道最高峰(2,291m)で初冠雪も早い。今年は富士山(3,776m)の方が初冠雪が早かったというが、平年値は旭岳の方が9月25日と富士山より5日も早いそうだ。

地獄谷から第四展望台に向けて散策路を進む。この辺りはキバナシャクナゲの群生地だというが、花期が早いためすでに終わっている。それでもまだ、いろいろな高山植物が咲き乱れている。こちらのイソツツジは、カラフトイソツツジだろう。イソツツジやヒメイソツツジ大雪山には分布するが、この姿見平では中間の大きさのカラフトイソツツジが多いようだ。

まだまだ窪地には雪がかなり残っている。雲海の上で、お花畑の中に点々と残雪がある景観は、まさに「神々の遊ぶ庭(カムイミンタラ)」というにふさわしい。

散策路の両側には、ツガザクラやイソツツジの仲間などがびっしりと咲く中に、所々大岩が散在してお花畑に変化を与えている。

よく見ると丸っぽい壷型の淡いピンク色のコエゾツガザクラがほとんどとはいえ、濃いピンクで細長の壷型をした母種であるエゾノツガザクラから、白に近いほど淡い色のコエゾツガザクラまで、いろいろな中間色が混じっていることがわかる。

花の終わったキバナシャクナゲやイソツツジの間で、黄色のミヤマアキノキリンソウや青紫色のエゾオヤマリンドウが咲いている。

すでに8月上旬のため多くの高山植物が咲き終えてしまっているが、7月初めに訪れたとしたらお花畑ももっと華やかだったに違いない。遠くには十勝連峰が雲海の上に見えるが、昨日の山登りに比べて何とも楽な散策路である。

地獄谷からゆっくり下りながら歩いてくると、ようやく第四展望台に着いた。この姿見散策路には5つも展望台があって、旭岳やお花畑の広がる姿見平を随所で眺め渡すことができてうれしい。ロープウェイで気軽に上れることから、親子連れなど観光客も多く訪れるわけである。