半坪ビオトープの日記

夫婦池


第三展望台に向って行くと、やがて大きな池が散策路の左右に二つ並んでいるのが目に入る。この辺りはシマリスがよく現れて観光客や登山者を楽しませるというが、今日は出ていないようだ。

左の池はその形から擂鉢池と呼ばれる。急な斜面にはまだたくさん雪が残っていて美しい。

右の池は、鏡のように旭岳を映し込むことができるため鏡池と呼ばれている。二つを合わせて夫婦池という。

鏡池の右手には、裾合平への道が見える。溶岩が露出したところを越えて行くとどんな景色が開けるのか楽しみに、これから向う予定である。

ミヤマアキノキリンソウの向こうに広がる鏡池の湿原は、この姿見平で初めて見る湿原である。

ほんの少しピンクがかった小さな筒型の花は、コケモモの花である。本州のコケモモはこのように白色に近いものが多いのだが、一般に北海道のコケモモはもう少しピンク色が濃いものが多い。
上と右に見える小さなイソツツジは、ヒメイソツツジ(Ledum palustre ssp. decumbens)であろう。北海道の中央高地に生えるイソツツジで、高さは20~30cmになる。カラフトイソツツジより葉が細く、全体に小さい。

鏡池にも旭岳の姿が映っているが、風が出てきたせいかさざ波が立って少しぼやけている。空を見上げると、旭岳の噴煙が飛行機雲のように糸を引いた雲になってこちらに向っている。

鏡池の湿原にもエゾワタスゲが白い綿毛をなびかせている。普通のワタスゲと違って株をつくらずバラバラになっている。