半坪ビオトープの日記


木登り上手のサルでさえ、不覚にも滑り落ちてしまうというこの花は、サルスベリ(Lagerstroemia indica) という。ラジェルストレーミアという属名は、本属の命名者であるリンネの友人で、スウェーデン生物学者のラジェルストレームの名にちなむ。和名はサルスベリ属という。

高さ2〜10mになる、中国南部原産のミソハギ科の落葉高木あるいは低木で、幹が滑らかなため鑑賞に値する。当年生の枝頂に円錐花序をつけるので、冬場に小枝を強く切り詰め、花つきのよい新梢の発生を促すとよい。

花径は3〜4cm、萼は6裂し、縮れて波打つ花弁は6個。雄しべは36〜42本と多い。花期が長く7〜10月まで咲き続くため、漢字では百日紅と書く。江戸時代初期に渡来したとされ、庭園や寺院の境内などに植えられることが多い。

基本の花色は、濃桃色あるいは紫紅色だが、白色や緋赤色などの園芸品種もよく出回っている。