半坪ビオトープの日記

ミセバヤ

鉢植えから垂れ下がるようにして花を咲かせているのは、ムラサキベンケイソウ属のシーボルディ(Hylotelephium sieboldii) という。種名は長崎の出島に滞在したドイツ人シーボルトの名にちなむ。和名はミセバヤ。
小豆島寒霞渓に自生する多年草で、古くから鑑賞用に栽培され、19世紀後半にはヨーロッパにも広まった。英名は、October daphne という。日本特産とされていたが、近年、中国でも見つかった。
花茎は下垂することが多く、葉は3輪生し、縁に鈍鋸歯があり、多肉質で粉白緑色をしている。濃桃色の小さな5弁花は球形花序に密集し、10月から11月にかけて咲く。
花が美しいことから、誰に見せようかと「見せばや」の名がついた。玉の緒の異名もあるとおり、石垣や和風庭園によく似合う、情緒豊かな花である。