半坪ビオトープの日記

シロバナマンジュシャゲ

秋の彼岸に合わせるように真っ赤なヒガンバナ彼岸花)が町のあちこちに咲いている。こんなにたくさんのヒガンバナがどこに隠れていたのだろうと思うが、「はみずはなみず」の異名をもつように花が咲くときには葉がなく、唐突に50cmほどの茎を一本立てて数個の花を咲かせる。
時折、白いヒガンバナを見かけるが、これはリコリス属のアルビフロラ(Lycoris albiflora) という。和名はシロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)という。
中国原産といわれるヒガンバナ(L. radiata) は日本にも自生しているが、結実しない3倍体の不稔種しかない。シロバナマンジュシャゲは、中国に産する結実する2倍体の稔性種のヒガンバナ(L.radiata var. pumila) と黄色いショウキズイセン鍾馗水仙、L. aurea) の交雑種とされている。九州に自生するが中国から渡来したと考えられている。
ヒガンバナと形状は似て花色は白だが、淡黄色や薄桃色がかったものが多く、真っ赤なヒガンバナとは一味違った趣がある。