半坪ビオトープの日記

アストランティア・マジョル

ゴッタルド峠にあるピアッツァ湖上には、どういういわれがあるか分からないが、きれいな5頭立ての馬車が置かれている。湖畔には2羽の鷲を冠した記念碑が建っている。ポー州(スイス西部)の飛行士ゲー(Guex)を記念し1928年に建立したとある。
バス停の横には国立の博物館があり、峠の開削当時の絵や街道の発展の様子、郵便馬車が通う時代の写真や資料が展示されていて興味深い。チューリヒ美術館で見た、ルドルフ・コラーの「ゴッタルド峠の郵便馬車」の絵もあった。
博物館の裏手には小高い丘があり、花を見ながらの散策にうってつけである。ヤナギランと同じアカバナ科のエピロビウム・フレイスケリ(Epilobium fleischeri)という赤くて小さい花も咲いていた。
右上の花は、アストランティア・マジョル(Astrantia major)という。属名のアストランティアとは「星・天体」を意味し、花冠の形に由来する。ユーラシアにわずか5種ほどの小さな属である。日本では見かけない。