半坪ビオトープの日記

トサミズキ(土佐水木)

昨日、静岡県寸又峡を訪れたが、途中の富士川SAで休憩し、富士山を眺めた。ちょうど、トサミズキ(土佐水木)が満開だった。
トサミズキは、高知県の蛇紋岩地帯や石灰岩地などに自生し、高さ2〜4mになる。3〜4月、葉に先立ち穂状花序を垂らし、淡黄色の花を7個ほど開く。葯は帯紅色でわずかに見える。庭木として人気があり、公園などに多く植えられ、耐寒性もあって本州ではどこでもよく育つ。
文献初出は、正徳2年(1712)の「和漢三才図会」の美豆木の項。徳川時代に日本の植物をヨーロッパに紹介したドイツ人シーボルトは、「Flora Japonica」の中にトサミズキの和名を挙げている。
よく似た仲間のヒュウガミズキの花序は、1〜3個の花でできていてトサミズキより小さく見える。ヒュウガミズキは日向地方には自生せず、石川、福井、兵庫県などの日本海側と、台湾に自生する。