半坪ビオトープの日記

軒先に並べられた盆栽にベニサンザシと記されていたが、細かく言えばセイヨウサンザシの赤花種の八重咲きである。庭木や盆栽に利用される。
サンザシ属のセイヨウサンザシと呼ばれるものには2種(Crataegus laevigata , C. monogyna) あり、どちらもヨーロッパで好まれ園芸品種が多い。このアカバナヤエは前者の園芸品種であろう。
サンザシ(山楂子 C. cuneata) は中国原産で、日本には1734年に薬用植物として朝鮮から渡来した。ウメやナシに似た2cmほどの白い5弁花をつける。実を干して煎じて飲むと整腸、二日酔い、食あたりに効く。
古代ギリシアではサンザシは祝言の縁起物として、小枝を花嫁の冠に飾った。この木の刺にはキリストの荊冠の伝説がある。捕らえられたキリストはサンザシの冠を頭に載せられて血にまみれた。この木の功徳はそのためで、この小枝を挿していれば落雷や嵐の難を免れ、室内に飾れば厄除けになるという。