半坪ビオトープの日記

須佐神社、天照社


拝殿の手前右手奥に、須佐神社の七不思議の一つ、塩ノ井がある。須佐之男命自ら潮を汲みこの地を清めたという。日本海に続き、満潮の時は付近の地面に潮の花を吹くという。分析の結果、芒硝含有食塩泉で弱アルカリ性といわれる。

本殿の右手に、小さな稲荷社があり、稲倉魂命(うかのみたまのみこと)を祀っている。

本殿の左裏に高さ30m、周囲が6mある御神木の大杉が聳えている。須佐神社はもと宮内部落の東南にある宮尾山山麓にあったものを天長年間(824~33)に現社地に遷されたというので、樹齢は1200年ほどになろう。

本殿の裏手に、三穂社が建っている。下社あるいは下の御前さんとも呼ばれ、三穂津比売命と事代主命を祀っている。拝殿の後ろに小さな本殿が二つ並んで祀られている。

須佐神社の鳥居の向かいに、本社に向って境内社の天照社が建っている。古そうな狛犬は、出雲威嚇型である。

天照社は上社あるいは上の御前さんとも呼ばれ、天照大神を祀っている。中世には伊勢宮と呼ばれた。

本殿はこじんまりしているが、千木・鰹木のある本格的な大社造である。千木は女神を表す内削ぎ(断面が水平)で、鰹木は大社造の基本通り3本となっている。
例年4月18日の例大祭に引き続く神事、朝覲祭(ちょうきんさい)は、須佐之男命が天照大神のもとに表敬訪問するとして、本殿から天照社まで渡御する行幸の神事であるという。

須佐神社の境内の西には、素鵞(すが)川(須佐川)が流れている。出雲大社本殿の裏手にも素鵞社があり、境内脇に素鵞川が流れていたが、須我神社も含め、スガ、スサは同義のようだ。
スガ、スサにゆかりの須佐之男蘇我氏との関わりを指摘する説もいくつか見かけられる。
素鵞川の対岸には「ゆかり館」という出雲須佐温泉があり、そこに隣接する「スサノオ館」では、須佐神社の切明神事(念仏踊り)に使う「神事花」など、須佐之男命にゆかりのある佐田町の歴史や文化を紹介している。

スサノオ館の隣には、「味処すさのお」という、出雲そば・細切りうどんがメインの食事処がある。須佐神社が山深い山村にあるため、近くに食事処がないのでここで昼食をとる。
割子そばは600円だが、錦糸卵・長芋・山菜が乗った700円の三宝そばにしてみる。

温かいそばでは釜揚げ風そばが550円だったが、800円の雉そばにした。前日松江で食した出雲そばに比べると迫力に欠けるが、とりあえず出雲そばが食べられてよかった。