半坪ビオトープの日記

ゲンティアナ・ラモサ

橋の手前に戦いの様子を描いた絵がある。
1799年、スイスではマッセナ司令官率いるフランス軍(当時ナポレオンはエジプト遠征中で不在)と、ロシア・オーストリア同盟軍が一進一退の攻防を続けていた。
9月24日、スワロフ(Suvorov)将軍率いる2万人のロシア軍はザン・ゴッタルド峠を奪い、25日にはフランス軍を押し返しながら悪魔の橋を通過した。
同じ頃、チューリヒでは同盟軍が敗退し、スワロフを含めた同盟軍は山越えしてライン川に抜けてスイスから退却することになった。その後にナポレオンがエジプトから帰還し、ブリューメル18日のクーデターでナポレオンが政権を掌握しする直前の出来事である。
翌年、ナポレオンはロバに乗ってサン・ベルナール峠でアルプスを越えマレンゴの戦いでオーストリア軍に大勝することになる。
右上の花は、ゲンティアナ・ラモサ(Gentiana ramosa)といい、花びらが5枚で日本のチシマリンドウによく似ている。