半坪ビオトープの日記

八坂神社


花蔵院の東500mほどの鴨川市広場に、八坂神社がある。

それほど広くない境内に、赤いトタン屋根らしき拝殿がぽつんと建っている。

祭神として、素戔嗚尊を祀っている。

本殿の向拝虹梁の竜は、彩色なしの丸彫りで、波の伊八三代目・武志伊八郎信秘の作である。製作年は嘉永2年(1848)で、三代目が33歳の時の作である。近くの花蔵院の彫刻が三代目20歳の作とされるのに比べると、迫力や意匠の工夫が見られないのが不思議である。

社殿の中を覗いてみると、奉納されたと思われる天狗の面も掲げられ、その奥に本殿が垣間見られた。

拝殿に続く本殿は瓦屋根だが、壁は覆屋のように板張りである。

それでも妻壁をよく見ると、懸魚には鳳凰らしき透し彫りが、降り懸魚には波か雲のような意匠の透し彫りが備えられていた。